こんにちは、FP伊藤です。
「生命保険を解約するタイミングって、どんな時?」
「解約する際には、どのようなデメリットがあるの?」
と、生命保険の解約に関する疑問をお持ちの方も多いかと思います。
生命保険は、将来の保障を受けるために加入するものですが、人生には様々な変化が起こります。
結婚、出産、転職、子供の成長、老後の生活費など、様々なライフステージに応じた保障が必要となり、保険料も変化することがあります。
また、予期せぬ出来事によって生活が変わることもあります。
そうした場合には、保険の見直しが必要になるかもしれません。
ライフステージに応じた解約パターンや、損失を最小限に抑えるための解約方法など、生命保険を解約する際に知っておくべき情報をお届けします。
ぜひ、この記事を参考にして、自分に合った保障を見つけてください。

伊藤 貴徳
伊藤FPオフィス代表
【保有資格】
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- CFP®︎ CERTIFIED FINANCIAL PLANNER
- 宅地建物取引士
- 証券外務員1種
生命保険を解約するタイミングについて

生命保険を解約するかどうか考えるとき、ちょっとドキドキしますよね。
でも、大丈夫!ちゃんと考えれば、損をせずに自分にとってベストな選択ができますよ。
解約を考えるべきタイミングは?
まず、生命保険を解約するタイミングって、いつがいいのでしょうか。
実は、これには「正解」があるわけではないんです。
でも、いくつかのポイントをチェックすることで、自分にとっての「ベストなタイミング」を見つけることができます。
1.ライフステージの変化

結婚したり、子どもが生まれたり、逆に子どもが独立したりすると、必要な保障額が変わるかもしれません。
このような大きなライフイベントがあったときは、保険の見直しを考える良いタイミングです。
2.保険料の負担が重いと感じたとき

経済状況が変わって、保険料の支払いが厳しくなったら、解約や見直しを考えるべきかもしれません。
3.保険商品が古くなっていると感じたとき

新しい保険商品は、より良い条件や新しい保障を提供していることがあります。
時代に合わなくなった保険商品に加入している場合は、見直しのチャンスかもしれません。
この記事では、特にライフステージの変化に焦点を当てて、解約のよくある例をご紹介します。
ライフステージの変化:若年層
若年層での解約のよくあるパターンは、以下の通りです。
若年層は、現在の生活費や趣味、交際費などへ必要なお金を優先的に考えることが多いため、まだ収入や支出が見えにくいこともあるかと思います。
そのため、保険契約の見直しを行わずに解約してしまうことがあるかもしれません。
いわゆる「ネガティブな解約」とならないように、今後の生活費や収入のバランスを考え、保険契約や見直しを行うことが望ましいです。
現在の保険を解約したいと思ったら
ライフステージの変化:中年層 家庭を持ち始めたら

家族が増えるって、わくわくする反面、いろいろと心配事も増えますよね!
例えば、「もしも」のときのことを考えると、「今の保険で大丈夫かな」と思うかも知れません。
結婚や子どもの誕生は、保険を見直す大きなタイミングです。
結婚したら、まずはお互いの保険内容をチェック。
お互いに何かがあったとき、保険が使えるとあらかじめ知っておくことも大切です
子どもが生まれたら、子どもの教育費や将来のために、どんな保障が必要か考えてみましょう。
家を買ったり、転職したりするときも、保険の見直しのチャンスです。
家族構成の変化と保険の見直し


家族構成が変わると、保険の必要性も変わってきます。
子どもが独立したら、教育費や養育費の心配がなくなるので、保障内容を見直してもいいかもしれません。
逆に、親の介護が必要になったり、自分の健康に不安が出てきたりしたら、保障を強化することも考える必要があります。



保険の見直しは、ちょっと面倒かもしれませんが、自分や家族が安心して暮らしていくためにはとっても大切なんです!
中年層が保険を解約するパターンは、ライフサイクルの変化による収支の変化による解約や、家計支出・資産形成に必要なお金を準備するために保険を解約するパターンが多いです。
中年層は、将来の家計支出や資産形成に必要なお金を優先的に考えることが多いため、より最適な保険への見直し・解約や積立型保険の解約による資金の準備などが考えられます。
保険契約の見直しを行うことで、かけすぎていた保険料の削減、不足分の保険の加入により将来の家計支出や資産形成に必要なお金を優先的に確保することができます。
ライフステージの変化:高齢者
高齢者が保険を解約する場合は、不必要となった保険の解約や、契約が満期となり解約となった例が挙げられます。
また将来の介護費用や医療費用に備えて、保険契約を見直すこともあります。
健康状態の変化や介護が必要になる可能性も考慮に入れながら、終身保険や医療保険、介護保険など、自分の状況に合った保険を選ぶことが大切です。
また、公的な年金だけでは不安な場合は、あらかじめ個人年金保険などに加入しておくことで、将来の収入を補うことも考えられます。
特に高齢になると、保険の見直しはさらに重要性を増します。
自分だけでなく、家族とも相談しながら、最適な保険選びを心がけましょう。
保険は、私たちの人生を支える大切なもの。
ライフステージが変わるたびに、自分にとって本当に必要な保険が何かを考え直すことが、安心して生活を送るための鍵となります。
解約タイミングの具体例


以下に、実際に生命保険の解約を検討する際のタイミングとその理由をいくつかご紹介します。
住宅ローンを組んで自宅を購入した
住宅ローンを組んで自宅を購入した場合、団体信用生命保険に加入します。
この保険は、住宅ローンの契約者に万が一のことがあった場合、代わりに住宅ローンを返済してくれるという保険です。
これは、住宅ローン分の生命保険に加入しているようなもの。すでに生命保険に加入している場合は、保障が被ってしまうことも考えられます。
団体信用生命保険に加入した場合は、現在加入の生命保険の内容を今一度確認して、必要であれば内容を見直ししましょう。
生命保険解約前のチェックリスト
- 解約理由をはっきりさせよう
「なんとなく解約しようかな」と思う前に、本当に解約する必要があるのか、理由をしっかり考えてみよう。家計の見直し?保障内容が合わなくなった? - 解約返戻金をチェック!
解約すると、解約返戻金がもらえることがあるよ。でも、解約時期によっては、払った保険料より少ないことも…。解約返戻金の額を確認して、損しないタイミングで解約しよう。 - 保障がなくなることを理解しよう
解約すると、その保険の保障はなくなります。もし、新しい保険に加入する予定があるなら、保障が重ならないように、また無保険の期間ができないように計画を立てましょう。 - 再加入の可能性を考えよう
解約後にまた保険に加入したくなったとき、年齢や健康状態によっては、前よりも高い保険料になるかもしれません。再加入の可能性も考えて、解約するかどうかを決めましょう。 - 保険料の支払いを軽くする方法がないか調べよう
保険料の負担が重いから解約を考えているなら、保険料を軽くする方法がないか、保険会社に相談してみましょう。払済保険に変更するとか、部分解約するなど、方法はいろいろあります。
解約せずに保険料を下げる3つの方法


生命保険の保険料、ちょっと高いけど、でも解約するのはちょっと…。
そんな時、解約せずに保険料を下げる方法があります。
- 保険金額を見直す
まず考えたいのが、保険金額を見直すこと。
具体的には、保障の「減額」や「一部解約」という手続きを行います。
必要以上に高い保険金額に設定していると、その分保険料も高くなってしまいます。
ライフステージが変わったり、貯蓄が増えたりしたら、保険金額を下げても大丈夫かもしれません。
しかし、保険金額を下げるということは、その分保障も減るってこと。
大切なのは、自分や家族が安心できるバランスを見つけることです。 - 払済保険に変更する
「払済保険」って、聞いたことありますか?
これは、これまで払い込んだ保険料で、これ以上保険料を払わずに保障を続けられる方法なんです。
もう保険料をこれ以上払いたくないけど、保障は残しておきたいときに便利。
ただし、この方法が使えるのは、ある程度長く保険料を払い込んできた人限定です。
保険会社によって条件が違うので、自分の保険が対象かどうか、確認してみてくださいね。 - 契約者貸付を利用する
もし一時的に保険料の支払いが難しい場合は、「契約者貸付」っていう手もあります。
これは、解約返戻金を担保にして保険会社からお金を借りること。
そのお金で保険料を払い続けることができます。
積立型の保険専用の機能です。
でも、これはあくまで一時しのぎ。借りたお金には利息がつくし、返さないといけないお金が増えるだけなので、注意が必要です。
解約をしたらお金が戻る?積立型保険の「解約返戻金」
終身保険などの積立型保険は、保険料の払込期間が満了となった後、解約をする際の返戻金が増加します。
積立保険を検討する際には、将来の目的に合わせてあらかじめ返戻金の増加割合を把握することが大切です。
どのくらい増えるかは見積もりに記載されていますので、契約前にしっかりと確認しましょう。
終身保険と定期保険の違い
解約をすることで解約金に大きな差が出る保険の代表として、終身保険と定期保険が挙げられます。
2つの保険の違いについて押さえておきましょう。
終身保険 | 定期保険 |
契約者が死亡するまで保障が続く | 一定期間だけ保障がある |
保険料は積立 | 保険料は掛け捨て |
保険料は比較的割高 | 保険料は比較的安価 |
終身保険は、保険契約者が死亡するまで保障が続く保険のことであり、定期保険とは、一定期間だけ保障が続く保険のことです。
終身保険は、契約期間がなく、保険料を支払い続けるか、定めた年齢まで支払を終了させた場合に一生涯保障が続きます。
一方、定期保険は、契約期間が決まっており、契約期間中に保険金が支払われなかった場合には、保険は終了となります。保険料を払い続ける必要はありません。
また、定期保険は終身保険に比べて保険料が安価な傾向にあります。
例えば:
40歳のBさんが終身保険に加入した場合、契約期間がないため、保険を続けている間にBさんが亡くなった場合、保険金が支払われます。
一方で、Cさんが定期保険に加入した場合、10年間の契約期間中に亡くならなかった場合、保険金が支払われることはありません。また、終身保険に比べて保険料が安価なため、保障期間が短い場合には定期保険を選ぶ方も多いです。
保険を選ぶ際には、自分自身や家族の状況に合わせた適切な保障を選ぶことが重要です。
終身保険は、一生涯にわたって保障を受けることができるため、安心感があり、保険料は積立となってますが、保険料が高いことがネックです。
定期保険は、保険料が安価なため、短期間の保障を選ぶ方には適しています。適切な保険を選ぶことで、将来に備えることができます。