「FP相談に行けば、何を教えてもらえるのか」
「無料相談と有料相談の違いがわからない」
住宅購入や教育費を考え始めると、FP(ファイナンシャルプランナー)への相談が気になる方は多いと思います。
いちばん迷いやすいのが、費用です。
そこで、相談料と、その相談で決める金額を比べてみました。
- 相談料3万円に対して、住宅ローンの利息は650万円(218倍)です
- 相談で借入を300万円減らせれば、35年で356万円の差が出ます
- 無料相談と有料相談は、収益の出どころが違います
- どちらが良いかではなく、目的で選び分けるものです
こんな方に読んでほしい記事です
- FP相談の費用が高いのか安いのか判断できない
- 無料相談と有料相談の違いを知りたい
- 相談先をどう選べばいいか分からない
- 相談で何を聞けばいいか分からない
✍️ この記事の監修者
代表・監修者
伊藤 貴徳
伊藤FPオフィス 代表
千葉・東京エリアを拠点に、住宅購入前の家計相談・生命保険の見直し・ライフプラン設計を専門とする独立系FP。
銀行・保険会社とは利害関係のない中立な立場で、30〜40代の子育て世帯を中心に相談をお受けしています。
「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」から一緒に考えることを大切にしています。
【計算】相談料は高いのか

有料のFP相談は、2万〜5万円ほどかかります。
この金額だけを見ると、決して安くありません。
では、その相談で決める金額はいくらでしょうか。
218倍の金額を決める判断に、1の費用をかけるかどうか。
そう考えると、金額の見え方が変わってきます。
相談で何かひとつ変われば、費用は回収できます
相談の結果、借入額を300万円減らしたとします。
そのときの差を計算しました。
一度きりの支出
356 万円 少なくなる
毎月の返済も8,469円軽く
相談料の 119倍 のリターンになる計算です
※ 借入3,500万円(月98,800円)と3,200万円(月90,331円)の比較。金利年1.0%・35年・元利均等返済での試算です。
保険を見直せた場合も同じです。
不要な保険を月1万円減らせれば、30年で360万円になります。
ただし、相談すれば必ずこの効果が出るわけではありません。
すでに適正な予算で計画している方なら、変わることは少ないかもしれません。逆に「借りられる額いっぱいで検討していた」「必要保障額を計算せずに保険に入っていた」という方ほど、変わる余地が大きくなります。
FP伊藤相談料が高いか安いかは、何と比べるかで決まります。
3万円という金額だけを見れば、決して安くありません。
けれども、35年で650万円の利息を払う判断や、30年で720万円になる保険の判断を、何も確かめずに決めてよいものでしょうか。
住宅の諸費用に141万円かけることには疑問を持たないのに、その判断の前提を確かめる費用は惜しくなる。
これは多くの方に共通する感覚だと思います。
無料相談と有料相談は何が違うのか


FP相談には、無料のものと有料のものがあります。
違いは1点だけです。相談を受ける側が、どこから収入を得ているか。
| 無料のFP相談 | 有料のFP相談(独立系) | |
|---|---|---|
| 収益の出どころ | 保険会社・金融機関からの手数料、不動産会社からの紹介料 | 相談料のみ |
| 提案されるもの | 保険・金融商品を含むことが多い | 商品の提案はなし |
| 向いている場面 | 商品の説明も含めて聞きたいとき | 中立な判断材料だけがほしいとき |
どちらが良い・悪いということではありません。
商品の内容を詳しく聞きたいなら、扱っている相談先のほうが説明は具体的です。
一方、「買っていい金額」だけを商品の提案なしで知りたいなら、相談料のみで運営している相談先が向いています。
無料相談で決める前に、生涯コストを計算してください
無料相談で保険を提案されたとき、確認したいのは月額ではなく払い終わるまでの総額です。
| 毎月の保険料 | 10年間 | 20年間 | 30年間 |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 120万円 | 240万円 | 360万円 |
| 2万円 | 240万円 | 480万円 | 720万円 |
| 3万円 | 360万円 | 720万円 | 1,080万円 |
月2万円の保険を30年払うと720万円です。
相談は無料でも、そこで決めた契約は無料ではありません。
だからといって、無料相談を避ける必要はありません。大切なのはその場で決めないことです。
提案を持ち帰り、必要保障額を自分で計算してから判断すれば、無料相談も有効に使えます。
費用の相場と、仕組みの詳細
相談の形式ごとの費用、無料相談が成り立つ仕組みについては、それぞれ詳しく解説した記事があります。


銀行の窓口と独立系FPでは、提案できる範囲が変わります。


無料の保険相談については、販売手数料の仕組みまで踏み込んで解説しています。


相談先の選び方


資格名だけで判断せず、相談したい内容とその相談先の得意分野が合っているかを確認してください。
特に1つ目は、遠慮せず聞いてください。
「この相談の収益源は相談料ですか、商品の販売手数料ですか」
この質問に明確に答えられる相談先なら、信頼して話を聞けます。
資格の種類が相談内容にどう関係するかは、こちらで整理しています。


お住まいの地域で探す場合の考え方もまとめました。


相談を無駄にしない3つのステップ


FP相談は、当日だけで完結するものではありません。
前・中・後の3段階で考えると、得られるものが大きく変わります。
特に3つ目が抜けやすい部分です。
相談で「借入は3,200万円までが安全」と分かっても、不動産会社に3,500万円と伝えたままでは意味がありません。



FP相談は「相談したら終わり」ではありません。
本当に大事なのは、相談後に家計や物件選びへどう反映するかです。
だからこそ、夫婦で同じ資料を見られる形でお渡しすることを大切にしています。
その場の記憶だけでは、数日で細部が曖昧になってしまうからです。
相談前に用意しておくとよい資料を、一覧にしています。


「何を聞けばいいか分からない」という段階の方は、こちらから読んでみてください。


聞くべき質問と、失敗しやすいパターン


相談当日に何を聞けばよいか迷う方のために、質問例を挙げます。
数字で答えが返ってくる質問を選ぶのがコツです。
住宅購入について聞きたいこと
- この家計で無理なく買える物件価格はいくらですか
- 教育費のピークの年、貯蓄残高はいくらになりますか
- 金利が2%に上がったら、毎月の返済はいくら増えますか
- 頭金はいくら入れるべきですか。手元にいくら残すべきですか
- 住宅ローンの完済は何歳になりますか。そのとき貯蓄はいくら残りますか
- 妻(夫)が時短勤務になった場合、家計は回りますか
- 団信に入ったら、生命保険はいくら減らせますか
「この予算で危険な年があるとしたら、いつですか」
この質問は、特におすすめです。
答えられる相談先なら、家計を長期で見る力があると判断できます。
相談先を見極めるために聞きたいこと
- この相談の収益源は相談料ですか、商品の販売手数料ですか
- 保険や投資商品の販売はありますか
- 住宅購入の相談実績はどのくらいありますか
- 相談後にレポートや試算表はもらえますか
- 物件候補が変わった場合、再試算できますか
これらを最初に確認しておくと、提案を冷静に受け止められます。
失敗しやすいパターン
- 相談の目的を決めずに行く(時間内に結論が出ません)
- 収入や支出の情報をまったく準備しない
- 無料相談を完全に中立だと思い込む
- 商品の提案をその場で決めてしまう
- 相談結果を夫婦で共有しない
- 相談後に家計や予算を見直さない
「今日決めてください」と言われたら、いったん立ち止まってください。
保険・住宅ローン・投資商品の選択は、持ち帰って比べるべきものです。月2万円の保険なら30年で720万円、住宅ローンなら35年の判断になります。その場で決めなければ損をする、という提案はほとんどありません。「持ち帰って夫婦で確認しましょう」と言える相談先のほうが、長い目で安心です。
FP相談は、相談者自身が判断するための材料を得る場です。
提案された内容をその場で決める必要はありません。
実際に相談した方が、どこで気づきを得たのかも参考になります。




ご夫婦で意見が分かれている場合は、第三者を入れる方法があります。


まとめ|判断する金額の大きさで考えてください


FP相談は、お金の話を聞くだけの場所ではありません。
住宅購入や資産形成の判断基準を、自分たちの中に作るための時間です。
基準ができれば、そのあとの物件選びや商品選びは自分で判断できるようになります。
わが家の判断基準を、一緒に作りませんか
伊藤FPオフィスのマイホーム購入診断では、住宅ローン・教育費・老後資金・保険・NISA・iDeCoまで含めて、家計全体を数字で整理します。
借入額を変えた複数のパターンを比べられるため、「どの価格帯なら家族の暮らしを守れるか」が分かります。
保険も金融商品も販売していないため、相談のあとに売り込みを受けることはありません。
不動産会社からの紹介料も受け取っていないため、「買うべき」とも「やめるべき」とも申し上げません。
- 無理なく返せる物件価格と借入額の試算
- 借入額を変えた複数パターンの比較
- 教育費のピーク時・完済時の貯蓄残高の確認
- 金利上昇・収入減など複数シナリオの試算
- 団信を踏まえた必要保障額の計算
- ご夫婦で見返せる資料をお渡しします
千葉県市川市を拠点に、対面・オンラインでご相談をお受けしています。
「相談していい内容かわからない」という段階でも構いません。
よくある質問
気になる質問をタップすると、回答が開きます。
Q. FP相談の費用は高くないですか?
何と比べるかによります。3,500万円を金利1.0%・35年で借りると、利息だけで650万円かかります。相談料3万円の218倍です。また月2万円の保険を30年払えば720万円になります。相談の結果、借入を300万円減らせれば35年で356万円の差が出るため、何かひとつでも変われば費用は回収できる計算になります。
Q. 無料FP相談だけで十分ですか?
目的によります。商品の内容も含めて説明を聞きたいなら、扱っている相談先のほうが具体的です。一方、「買っていい金額だけを知りたい」なら、相談料のみで運営している相談先が目的に合います。無料相談を受ける場合は、その場で決めず、提案された商品の生涯コストを計算してから判断してください。
Q. 相談先はどう選べばいいですか?
最初に「この相談の収益源は相談料ですか、商品の販売手数料ですか」と聞いてください。明確に答えられる相談先なら、信頼して話を聞けます。そのうえで、住宅購入の相談実績があるか、相談後に資料が手元に残るか、再相談できるかを確認するとよいでしょう。
Q. 相談内容がまとまっていなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。ただし「住宅購入予算を知りたい」「教育費と両立できるか知りたい」など、気になっていることを1〜2つメモしておくと、時間を有効に使えます。収入・支出・貯蓄がざっくり分かると、相談の精度が上がります。
Q. 住宅ローンの相談は、銀行とFPのどちらに行くべきですか?
順番があります。先にFPで「いくらまで借りてよいか」を確認し、そのあと銀行で商品の条件を比べるのが判断しやすい流れです。銀行は具体的なローン商品の条件を知るには最適ですが、教育費や老後資金との両立までは見ていません。
Q. 相談後にすぐ契約する必要はありますか?
ありません。保険・ローン・投資商品の提案を受けた場合は、いったん持ち帰って比べてください。「今日決めないと損をする」という提案は、ほとんどありません。FP相談は契約を急ぐ場ではなく、判断材料を整理する場です。
Q. FPに相談すると、何がどこまで分かりますか?
家計の見通しを数字で整理できます。無理のない物件価格、教育費のピーク時の貯蓄残高、金利が上がった場合の返済額、必要な保障額などです。一方、住宅ローンの審査結果、投資の成果、税務上の最終判断は、それぞれ金融機関・税務署・税理士の領域になります。
Q. 夫婦そろって行ったほうがいいですか?
できればご一緒にお越しください。住宅の希望や将来の働き方について、ご夫婦で認識が違うことは珍しくありません。同じ資料を見ながら話すと、「どちらが正しいか」ではなく「家計としてどの選択なら続けられるか」という相談に変わります。
この記事の監修者


証券会社・不動産会社・保険会社での実務を経て、FP歴16年。2023年1月に独立し、千葉県市川市で独立系FP事務所を開設。保険も金融商品も販売せず、不動産会社からの紹介料も受け取らない立場で、住宅購入・ライフプラン設計・保険見直しの相談を行っています。相談では結論だけでなく理由をお伝えし、ご自身で判断できる状態になっていただくことを大切にしています。
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