「新NISAとiDeCo、どちらから始めればいいの?」
「住宅購入を考えている家庭でも、投資を始めて大丈夫なの?」
よく言われるのは「iDeCoは節税になるから優先すべき」という説明です。
しかし、住宅購入を控えているご家庭では、その節税額と同じくらいの金額を、別のところで失う可能性があります。
この記事では、2026年8月時点の制度をもとに、その差を実際に計算して確かめます。
- iDeCoの減税額は年収で大きく変わります(年収700万円で1.5倍に)
- ただし住宅購入前は、その減税額とほぼ同じ金額を住宅ローンの利息で失います
- 同じ金額でも、NISAなら頭金に使えます
- 住宅購入後は、iDeCoの節税額が半分になることがあります
- 2026年12月にiDeCoの拠出限度額が引き上げられます
こんな方に読んでほしい記事です
- 新NISAとiDeCoの違いを知りたい
- 住宅購入・教育費・老後資金の優先順位に迷っている
- 「iDeCoは節税になる」と聞いて始めようか迷っている
- 毎月いくら投資に回していいか判断できない
✍️ この記事の監修者
代表・監修者
伊藤 貴徳
伊藤FPオフィス 代表
千葉・東京エリアを拠点に、住宅購入前の家計相談・生命保険の見直し・ライフプラン設計を専門とする独立系FP。
銀行・保険会社とは利害関係のない中立な立場で、30〜40代の子育て世帯を中心に相談をお受けしています。
「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」から一緒に考えることを大切にしています。
新NISAとiDeCoは目的が違う制度です

まず押さえたいのは、この2つは目的が違うということです。
新NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金を作るための年金制度です。
| 比較する項目 | 新NISA | iDeCo |
|---|---|---|
| 主な目的 | 中長期の資産形成 | 老後資金づくり |
| 税制上のメリット | 運用益が非課税 | 掛金が全額所得控除+運用益が非課税 |
| 引き出し | 必要に応じて売却できる | 原則60歳まで引き出せない |
| 住宅購入との相性 | 使い方しだいで相性がよい | 住宅資金には使えない |
| 向いているお金 | 10年以上使わない予定のお金 | 老後まで使わないお金 |
どちらが有利かだけで選ぶと、家計に合わない使い方になります。
特に住宅購入を検討している方は、税制上のメリットより先に「途中で現金が必要になったときに困らないか」を確認してください。
新NISAの基本(2026年8月時点)
2024年から始まった新NISAは、制度が恒久化され、非課税の枠も大きくなりました。
| 枠の種類 | 年間の投資枠 | 主な対象商品 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 120万円 | 長期積立に向いた一定の投資信託 |
| 成長投資枠 | 240万円 | 投資信託・上場株式など |
| 合計 | 360万円 | 両方を併用できます |
※ 生涯にわたる非課税保有限度額は1,800万円で、うち成長投資枠で使えるのは1,200万円までです。つみたて投資枠だけで1,800万円を使い切ることもできます。
売却した場合、買ったときの金額をもとに翌年以降に非課税枠が復活します。
ただし、これは「損をしない」という意味ではありません。
投資信託や株式は価格が変動するため、売却時に元本割れする可能性があります。
生涯投資枠1,800万円を使い切るペースの目安です。
| 何年で使い切るか | 必要な毎月の投資額 |
|---|---|
| 10年 | 月150,000円 |
| 20年 | 月75,000円 |
| 30年 | 月50,000円 |
年間360万円という数字は「上限」であって、目標ではありません。
30年かけて使い切るなら、月5万円のペースです。
iDeCoの基本(2026年8月時点)
iDeCoには、3つの税制上のメリットがあります。
- 拠出時 — 掛金が全額所得控除になります
- 運用時 — 運用益が非課税です
- 受取時 — 年金として受け取れば公的年金等控除、一時金として受け取れば退職所得控除の対象になります
掛金は月5,000円から、1,000円単位で設定できます。
上限は、職業や勤務先の企業年金の有無によって異なります。
| 加入区分 | 2026年8月時点の上限 | 注意点 |
|---|---|---|
| 自営業・フリーランスなど | 月68,000円 | 国民年金基金や付加保険料と合算して管理します |
| 会社員(企業年金なし) | 月23,000円 | 勤務先の制度の確認が必要です |
| 会社員・公務員(企業年金等あり) | 月20,000円 | 企業型確定拠出年金などとの合算上限に注意 |
| 専業主婦・専業主夫など | 月23,000円 | 本人に課税所得がない場合、所得控除のメリットは出ません |
【計算】iDeCoの減税額は年収でこれだけ違う

「iDeCoは節税になる」とよく言われます。
では、実際にいくら減税されるのでしょうか。
月23,000円(会社員で企業年金がない場合の上限)を拠出した場合の年間の減税額を計算しました。
※ 所得税率と住民税率(10%)の合計をもとにした概算です。給与所得控除・社会保険料控除・基礎控除を反映していますが、扶養控除など他の控除は考慮していません。実際の減税額は、ご自身の所得控除の状況によって変わります。
年収700万円前後から、減税額が1.5倍になります。
所得税率が10%から20%に上がるためです。
これを20年続けると、次のようになります。
| 毎月の掛金 | 年間の減税額(年収600万円) | 20年間の減税総額 |
|---|---|---|
| 10,000円 | 24,000円 | 48.0万円 |
| 20,000円 | 48,000円 | 96.0万円 |
| 23,000円 | 55,200円 | 110.4万円 |
20年で110万円。決して小さくない金額です。
この数字だけを見れば、「早く始めたほうがいい」と思うのが自然でしょう。
ただし、住宅購入を控えている場合は、話が変わります。
【核心】住宅購入を控えているならNISA優先の理由

iDeCoの最大の制約は、原則60歳まで引き出せないことです。
この制約が、住宅購入のときにどう効いてくるかを計算しました。
試算の前提(フィクションの例です)
35歳・会社員・年収600万円。iDeCoに月23,000円を拠出
5年後の40歳で、3,500万円の物件を購入することになった
5年間の拠出額は138万円。減税額は27.6万円です。
しかし、この138万円は頭金に1円も使えません。
もし同じ138万円を頭金に入れられていたら、どうなっていたでしょうか。
| 頭金に使えなかった場合 | 138万円を頭金に入れた場合 | |
|---|---|---|
| 借入額 | 3,500万円 | 3,362万円 |
| 毎月の返済額 | 98,800円 | 94,904円(▲3,896円) |
| 35年間の利息 | 650万円 | 624万円 |
| 利息の軽減額 | — | 25.6万円 |
※ 金利年1.0%・35年・元利均等返済での試算です。
並べてみると、こうなります。
27.6 万円
+老後に残る138万円
25.6 万円
毎月の返済も3,896円多い
減税額と利息の増加が、ほぼ同じ金額で相殺されます
iDeCoの節税メリットは、住宅ローンの利息増でほぼ打ち消されました。
もちろん、iDeCoの138万円は老後資金として残ります。
単純にどちらが損得とは言えません。
問題は、選択肢が減ることです。
同じ138万円をNISAで積み立てていたら、どうなっていたでしょうか。
| 5年後の資産 | iDeCoの場合 | NISAの場合 |
|---|---|---|
| 運用しなかった場合 | 138万円 | 138万円 |
| 年3%で運用できた場合 | 149万円 | 149万円 |
| 頭金に使えるか | 使えない | 使える |
※ NISAは売却時に元本割れしている可能性があります。使う時期が近づいたら、段階的に現金化することを検討してください。
金額は同じでも、使えるかどうかがまったく違います。
これが「住宅購入を控えているならNISA優先」という結論の根拠です。
FP伊藤ご相談では「iDeCoは節税になるから早く始めたほうがいいですよね」とよく聞かれます。
節税になるのは事実です。ただし、それは60歳まで使わないと決められるお金についての話です。
5年後に住宅を買う可能性があるなら、その分はNISAか預金に置いてください。
iDeCoは、住宅購入の予算が固まってから始めても遅くありません。
お金の置き場所は「使う時期」で決める
住宅購入と新NISAの優先順位は、こちらでも詳しく整理しています。


住宅購入後、iDeCoの節税効果が半分になることがあります
ここまでは、住宅を買う前の話でした。
買った後にも、知っておいていただきたいことがあります。
住宅ローン控除を受けている間は、iDeCoの節税効果が下がる場合があります。
ご相談でも見落とされていることが多い点です。
住宅ローン控除とiDeCoは、税金の減らし方が違います
2つの制度は、税金を減らす場所が違います。
計算された税金そのものから直接差し引きます。
年末のローン残高の0.7%が、そのまま税金から引かれます。
税率をかける前の所得から差し引きます。
所得が減った結果として、税金が下がる仕組みです。
差し引く順番は、iDeCoが先、住宅ローン控除が後です。
iDeCoで所得が減ると、計算される所得税も減ります。
そこへ住宅ローン控除を当てることになります。
ここで問題が起きます。
住宅ローン控除だけで所得税がすでにゼロになっている場合、iDeCoでさらに所得を減らしても、引くべき所得税が残っていません。
所得税がゼロなら、残るのは住民税分だけです
所得税から引ききれなかった住宅ローン控除は、住民税からも引けます。
ただし住民税から引ける上限は、年97,500円までと決まっています。
この上限にも達している場合、iDeCoの所得税分の効果は失われます。
実際に計算しました。
月23,000円(年276,000円)を拠出した場合の、1年あたりの節税額です。
| 年収と借入額 | 住宅ローン控除額 | iDeCoの節税額 | 本来の節税額 |
|---|---|---|---|
| 年収600万円・借入3,000万円 | 21.0万円 | 55,200円 | 55,200円 |
| 年収600万円・借入3,500万円 | 24.5万円 | 55,200円 | 55,200円 |
| 年収600万円・借入4,500万円 | 31.5万円 | 27,600円 | 55,200円 |
| 年収500万円・借入3,500万円 | 24.5万円 | 27,600円 | 55,200円 |
| 年収800万円・借入4,500万円 | 31.5万円 | 82,800円 | 82,800円 |
※ 会社員・扶養親族なし、社会保険料を年収の15%として計算した概算です。住宅ローン控除の借入限度額は住宅の種類によって異なります(省エネ基準3,000万円・ZEH水準3,500万円・認定住宅4,500万円)。扶養控除・生命保険料控除など他の控除がある場合、結果は変わります。個別の税額については税務署または税理士にご確認ください。
年収に対して借入が大きいご家庭ほど、効果が下がります。
年収500万円で3,500万円を借りた場合、本来55,200円のはずの節税額が27,600円まで下がります。
掛金の10%、つまり住民税の分だけが残った形です。
一方、年収800万円の方は影響を受けていません。
所得税額が大きく、住宅ローン控除を引いてもまだ残っているためです。
確認する場所は、源泉徴収票の1ヶ所だけです
ご自身がどちらに当てはまるかは、すぐに確認できます。
所得税をすでに払っていない状態です。
iDeCoの節税は住民税分だけになる可能性があります。
年27.6万円の掛金なら、27,600円ほどです。
所得税を払っている状態です。
iDeCoの節税効果は、そのまま受けられます。
年収600万円なら55,200円ほどです。
源泉徴収票は、毎年12月から1月ごろに勤務先から受け取る書類です。
住宅ローン控除を受けている1年目は確定申告をするため、その控えでも確認できます。
この状態は、ずっと続くわけではありません。
住宅ローン控除の期間は、新築で原則13年です。
期間が終われば所得税の負担が戻るため、iDeCoの節税効果も本来の金額に戻ります。
またローン残高が減れば控除額も減るため、途中から効果が戻ることもあります。
つまり、住宅ローン控除を受けている間は、iDeCoを急ぐ理由が小さくなります。
その期間は新NISAを使い、控除が終わってからiDeCoに移すという順番も選べます。
どちらが合うかは、年収と借入額の組み合わせによって変わります。
住宅ローン控除の仕組みと確定申告の手順は、こちらで解説しています。




2026年12月、iDeCoの限度額が上がります


iDeCoは、2026年12月1日に大きな制度改正を迎えます。
実際に掛金が変わるのは、2027年1月の引き落とし分からです。
円(会社員・企業年金なしの場合)
円(企業年金との共通枠)
自営業・フリーランスの方は月68,000円から月75,000円へ
※ 2026年12月1日施行、2027年1月引落分から適用されます。会社員・公務員の場合は企業型確定拠出年金や確定給付企業年金との共通枠となるため、実際に拠出できる額は勤務先の制度によって変わります。最新の内容は厚生労働省またはiDeCo公式サイトでご確認ください。
なお、専業主婦・専業主夫の方の限度額は月23,000円のまま変わりません。
あわせて、加入できる年齢が70歳未満まで広がります。
これまでは原則65歳未満(国民年金の被保険者であることが条件)でした。
60歳以降も働く方にとっては、準備できる期間が延びることになります。
また、これまであった「iDeCo単独の限度額」は廃止され、企業年金との共通の枠だけで管理されるようになります。
限度額が上がっても、上限まで使う必要はありません。
会社員で月62,000円を拠出すると、年間744,000円が60歳まで引き出せなくなります。住宅購入・教育費・車の買い替えを控えている30代〜40代では、この金額を固定するのは現実的ではないことが多くなります。「限度額が上がった」ことと「上限まで拠出すべき」ことは別の話です。
30代〜40代の始め方の手順


住宅購入を検討している子育て世帯向けに、現実的な順番を整理します。
参考:新NISAで積み立てた場合の到達額
| 毎月の積立額 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 120/140/155万円 | 240/328/411万円 | 360/583/832万円 |
| 3万円 | 360/419/466万円 | 720/985/1,233万円 | 1,080/1,748/2,497万円 |
| 5万円 | 600/699/776万円 | 1,200/1,642/2,055万円 | 1,800/2,914/4,161万円 |
※ 各セルは「運用なし/年3%/年5%」の順です。運用に関する数字は想定利回りによるもので、将来の成果を保証するものではありません。元本割れの可能性があります。
住宅購入前にやってはいけない使い方
- 住宅購入の頭金をすべて投資に回してしまう
- 数年以内に使う教育費をNISAで運用する
- iDeCoを上限まで拠出して、手元資金が薄くなる
- 住宅ローンの返済額を高くしすぎたうえで、投資も続けようとする
- 「節税になるから」という理由だけでiDeCoを始める
投資の制度は、家計を豊かにするための道具です。
無理な住宅ローンと無理な積立を同時に始めると、結局どちらも続けられなくなります。
特に住宅購入の直後は、固定資産税・火災保険・修繕費・家具家電など想定外の出費が増えがちです。
「余ったら投資」ではなく、「必要なお金を先に確保し、残った余力で投資」という順番を守ってください。
お金の使い道全体の優先順位は、こちらでまとめています。




老後にいくら必要かは、こちらで数字をもとにまとめています。


会社員が使える節税の制度は、こちらでまとめています。


まとめ|制度の有利さより、家計の順番が先です


新NISAもiDeCoも、上手に使えば家計の将来を支える力になります。
ただし、制度の有利さで選ぶ前に、「そのお金をいつ使うか」を決めてください。
この順番さえ守れば、大きな失敗は避けられます。
投資額を決める前に、家計全体を確認しませんか
「毎月いくら投資に回していいか」は、住宅予算と教育費の見通しが決まらないと計算できません。
伊藤FPオフィスのマイホーム購入診断では、住宅ローンの返済・教育費・老後資金・保険まで含めて、NISAやiDeCoに回せる金額を整理します。
金融商品を販売していないため、特定の商品や金融機関をおすすめすることはありません。
- 住宅購入の総予算と、頭金・諸費用に必要な現金の算出
- 投資に回せる金額の上限の確認
- iDeCoの減税額と、資金が固定されることの影響の試算
- 教育費のピークを織り込んだ積立計画の設計
- 住宅ローン・教育費・老後資金を含むキャッシュフロー表の作成
- 金融商品を販売しない独立系FPによる中立な整理
千葉県市川市を拠点に、対面・オンラインでご相談をお受けしています。
よくある質問
気になる質問をタップすると、回答が開きます。
Q. iDeCoは節税になるなら、早く始めるべきですか?
「60歳まで使わない」と言い切れるお金なら、早いほど有利です。年収600万円の方が月23,000円を拠出すると、年55,200円の減税になります。ただし住宅購入を控えている場合は注意が必要です。5年間で138万円を拠出すると減税は27.6万円ですが、その138万円を頭金に使えないことで住宅ローンの利息が25.6万円増える計算になります。節税分がほぼ相殺されるうえ、頭金の選択肢がなくなります。
Q. 新NISAは満額使ったほうがいいですか?
満額使う必要はありません。年間360万円はあくまで上限で、生涯投資枠1,800万円も30年かければ月5万円のペースで使い切れます。住宅購入・教育費・生活防衛資金を確保したうえで、続けられる金額を決めてください。
Q. 新NISAとiDeCo、どちらを優先すべきですか?
住宅購入を検討している30代〜40代なら、新NISAを優先するケースが多くなります。理由は柔軟性です。NISAは必要に応じて売却できますが、iDeCoは原則60歳まで引き出せません。住宅購入の予算が固まり、頭金の目処が立ってからiDeCoを検討しても遅くありません。ただし年収700万円を超える方は減税効果が大きい(月2.3万円で年82,800円)ため、優先度が上がります。
Q. 2026年12月のiDeCo改正で、何が変わりますか?
拠出限度額が引き上げられます。自営業などの第1号加入者は月68,000円から月75,000円へ、会社員・公務員は企業年金との共通枠で月62,000円へ変わります。また加入できる年齢が70歳未満まで広がり、これまでの「iDeCo単独の限度額」は廃止されます。施行は2026年12月1日で、実際の掛金に反映されるのは2027年1月の引落分からです。
Q. 住宅ローン控除を受けていても、iDeCoは有利ですか?
年収と借入額の組み合わせによって変わります。源泉徴収票の「源泉徴収税額」が0円になっている場合は注意が必要です。住宅ローン控除で所得税がすでにゼロになっていると、iDeCoの所得控除は所得税を減らす余地がなく、住民税分だけの効果になります。年収500万円で3,500万円を借りた場合、本来55,200円の節税額が27,600円まで下がる計算です。ただし住宅ローン控除は新築で原則13年のため、期間が終われば効果は本来の金額に戻ります。
Q. 住宅ローン返済中でも投資をして大丈夫ですか?
家計に余裕があり、生活防衛資金も確保できているなら、少額から続ける選択肢はあります。判断の目安は、期待する運用利回りがローン金利を超えるかどうかです。繰り上げ返済は「ローン金利と同じ利回りで確実に運用する」のと同じ効果があるためです。なお住宅ローン控除の期間中は、繰り上げ返済の実質的な効果がローン金利から控除率0.7%を引いた分になるため、投資が有利になりやすくなります。
Q. 教育費はNISAで準備してもよいですか?
お子さんが小さく、使う時期まで10年以上あるなら選択肢のひとつです。一方、数年以内に使う大学費用は、相場の下落を受けたときに取り返す時間がありません。高校3年生の冬に元本割れしていると、進学の資金計画が崩れます。大学入学の2〜3年前から、段階的に現金へ移すことを検討してください。
Q. 夫婦それぞれでNISA口座を作ったほうがいいですか?
NISA口座は1人1口座なので、夫婦それぞれが持つことは可能です。ただし、家計全体でいくら投資に回せるかを先に決めることが重要です。片方だけが内容を把握している状態は避け、目的・金額・値動きのリスクを夫婦で共有してください。
Q. 専業主婦(主夫)でもiDeCoに入るメリットはありますか?
運用益が非課税になるメリットはあります。ただし本人に課税所得がない場合、iDeCo最大の強みである所得控除のメリットは受けられません。その場合は、引き出しの制約がない新NISAのほうが使いやすいことが多くなります。
この記事の監修者


証券会社・不動産会社・保険会社での実務を経て、FP歴16年。2023年1月に独立し、千葉県市川市で独立系FP事務所を開設。金融商品を販売しない中立な立場で、住宅購入・ライフプラン設計・保険見直しの相談を行っています。資産形成のご相談では、制度の有利さを比べる前に「そのお金をいつ使うか」を決めることをお伝えしています。
対応エリア:千葉県・東京都は対面相談可、全国オンライン対応

