新築 vs 中古リノベーション|千葉・東京エリアでの費用比較

  • URLをコピーしました!

「千葉で家を買うなら、新築と中古リノベ、どちらが得なんだろう?」

首都圏の新築価格が上がり続けるなか、中古を買ってリノベーションする選択肢が現実味を増しています。

ただ、感覚で「中古は安い」と判断するのは危険です。

そこでこの記事では、公的統計の実データで千葉・東京エリアの価格差を確認します。

この記事の結論
  1. 千葉県のマンションは、新築4,931万円に対し中古2,368万円。差は約2,563万円
  2. しかも中古のほうが8.7㎡広い(新築61.6㎡/中古70.3㎡)
  3. フルリノベーション費用を足しても、なお1,100万〜1,500万円ほど中古が安い
  4. ただし追加コストとローン・税制の違いを知らないと、この差は縮みます

市川市を拠点に活動する独立系ファイナンシャルプランナー(FP)が、数字をもとに解説します。

こんな方に読んでほしい記事です

  • 千葉・東京エリアで住宅購入を検討している
  • 新築と中古リノベ、どちらが総額で安いか知りたい
  • 市川・船橋など都心アクセスの良いエリアで探している
  • 中古リノベの追加コスト・注意点を知っておきたい

✍️ この記事の監修者

伊藤FPオフィス代表 伊藤貴徳

代表・監修者

伊藤 貴徳

伊藤FPオフィス 代表

CFP®認定者 1級FP技能士 宅地建物取引士 証券外務員1種

千葉・東京エリアを拠点に、住宅購入前の家計相談・生命保険の見直し・ライフプラン設計を専門とする独立系FP。
銀行・保険会社とは利害関係のない中立な立場で、30〜40代の子育て世帯を中心に相談をお受けしています。
「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」から一緒に考えることを大切にしています。

🏢 伊藤FPオフィス(千葉県・オンライン対応) プロフィール詳細を見る →
目次

【公的データ】千葉の新築と中古、価格差はいくら?

住宅金融支援機構「2024年度フラット35利用者調査」から、実際に住宅ローンを組んだ方の数字を見てみます。

マンションの価格差

エリア新築マンション中古マンション差額
全国5,592万円3,033万円2,559万円
首都圏6,569万円3,405万円3,164万円
千葉県4,931万円2,368万円2,563万円
東京都7,719万円4,562万円3,157万円

出所:住宅金融支援機構「2024年度フラット35利用者調査」(調査期間2024年4月〜2025年3月)。フラット35を利用した方の平均値です。

千葉県では約2,563万円、東京都では約3,157万円の差があります。

感覚として語られる「中古は安い」が、数字でもはっきり確認できます。

見落とされがちな事実|中古のほうが広い

価格差以上に注目してほしいのが、住宅の広さです。

エリア新築マンションの面積中古マンションの面積
全国66.3㎡69.0㎡中古が2.7㎡広い
首都圏62.2㎡65.3㎡中古が3.1㎡広い
千葉県61.6㎡70.3㎡中古が8.7㎡広い
東京都62.5㎡61.9㎡ほぼ同じ

出所:同調査「住宅面積」。

千葉県では「安くて広い」が成立しています

新築61.6㎡に対して、中古は70.3㎡です。

畳にすると5畳分ほどの差になります。

価格が2,563万円安いうえに広いという結果は、子育て世帯にとって見逃せない差です。

戸建ての場合も同じ傾向

千葉県所要資金住宅面積毎月の返済額返済負担率
建売住宅(新築)3,802万円100.8㎡11.9万円24.5%
中古戸建2,517万円112.6㎡8.4万円19.7%
1,285万円中古が11.8㎡広い月3.5万円4.8ポイント低い

出所:同調査。返済負担率は年収に占める年間返済額の割合です。

戸建てでも、中古のほうが安く、そして広いという結果です。

さらに返済負担率は中古のほうが4.8ポイント低く、家計への圧迫が明らかに小さくなっています。

FP伊藤

この数字を見ると「中古一択」に思えるかもしれませんが、そう単純ではありません。
中古の統計には、リノベーションをしていない方も多く含まれています。
つまり「そのまま住む前提の価格」なんですね。
実際には工事費が上乗せされますので、次の章で総額を出して比べます。
それでも差は残るのですが、判断は総額を見てからにしてください。

【総額比較】リノベ費用を足しても中古は安いのか

中古を選ぶなら、物件価格だけで比較してはいけません。

「物件価格+リノベーション費用」の総額で新築と並べる必要があります。

千葉県の実データ(中古マンション2,368万円・70.3㎡)をもとに試算します。

項目新築マンション中古+フルリノベーション
物件価格4,931万円2,368万円
リノベーション費用1,054万〜1,406万円
総額4,931万円3,422万〜3,774万円
新築との差1,157万〜1,508万円 安い

※ 物件価格は2024年度フラット35利用者調査の千葉県平均。リノベーション費用は70.3㎡×15〜20万円/㎡で試算した目安です。諸費用は含みません。工事内容により大きく変わります。

フルリノベーションをしても、なお1,100万〜1,500万円ほどの差が残ります。

水回りと内装に絞った部分リフォーム(300万〜600万円程度)にすれば、差はさらに広がります。

毎月の返済額でみるとどうなるか

この差が、35年の返済にどう表れるかを試算しました。

選択肢総額毎月の返済額
新築マンション4,931万円13.2万円
中古+フルリノベ(15万円/㎡)3,422万円9.2万円
中古+フルリノベ(20万円/㎡)3,774万円10.1万円
中古のみ(リノベなし)2,368万円6.4万円

※ 全額を金利年0.7%・35年・元利均等返済で借りた場合の試算です。実際の金利・借入額により異なります。

新築と中古リノベでは、毎月3万〜4万円の差になります。

年間にすると36万〜48万円、35年では1,300万円を超える差です。

この差を何に使うかが本質です

浮いた分を「立地のグレードアップ」に使う考え方があります。

同じ予算で、駅から徒歩15分の新築ではなく徒歩5分の中古を選ぶ、という判断です。

もうひとつが「教育費・老後資金の余力」に回す考え方です。

どちらが正解ということはなく、ご家庭の優先順位で決めるものです。

FP伊藤

千葉エリアでご相談を受けていて感じるのは、「新築でなければ」という前提を一度外すと、選択肢が一気に広がるご家庭が多いことです。
同じ予算でも、中古なら駅から徒歩5分圏内、新築なら徒歩15分以上。
市川・船橋ではよく見られる構図です。
立地は後から変えられない要素ですので、優先順位を整理してから物件を探し始めることをお勧めしています。

中古リノベで見落としがちな5つの追加コスト

「安いはずが、思ったより高くついた」を防ぐために、事前に知っておきたい費用です。

  • 仲介手数料 — 物件価格の3%+6万円+消費税(2,400万円なら約85万円)。新築マンションでは不要なことが多い
  • 修繕積立金の値上がり — 築年数が経つほど負担増。長期修繕計画の確認が必須
  • 想定外の工事費 — 解体して初めてわかる配管の劣化・下地の傷みで追加費用が出ることがある
  • 仮住まい費用 — 工事期間中(3〜6ヶ月)の家賃と二重の住居費
  • ホームインスペクション費用 — 数万円程度。かけたほうが結果的に安全

特に注意したいのが「想定外の工事費」です

壁や床を解体して、初めて配管の劣化がわかることがあります。

リノベーション会社との契約時に「追加費用が発生する条件」を確認しておきましょう。

あわせて工事費の5〜10%を予備費として持っておくと安心です。

なお、マンションの修繕積立金は「今の金額」で判断しないでください。

長期修繕計画を見せてもらい、今後の値上げ予定と積立金の残高を必ず確認しましょう。

中古を選ぶ前に知っておきたいローンと税制の違い

中古住宅は、新築と同じ条件で借りられるとは限りません。

ここは価格差だけを見ていると見落とす部分です。

① 借入期間が短くなることがある

中古住宅は担保としての評価が新築より低くなる場合があります。

その結果、借入可能額が想定より少なくなったり、返済期間が35年に満たないケースがあります。

築年数が古い物件ほど、この影響を受けやすくなります。

物件を決める前に、金融機関へ事前相談しておくと安心です。

② リフォーム一体型ローンを使えるか確認する

リフォーム一体型住宅ローン

物件費用とリノベーション費用をまとめて借りられます。金利が低く、返済も一本化できるため、こちらが有利です。ただし取り扱う金融機関は限られます。

住宅ローン+リフォームローン(別建て)

リフォーム部分の金利が高くなりやすく、返済も2本立てになります。総返済額で見ると負担が大きくなります。

一体型を扱う金融機関は限られるため、物件探しと並行して確認しておくとスムーズです。

③ 住宅ローン控除の条件が新築と異なる

住宅ローン控除(毎年のローン残高に応じて税金が戻る制度)は、新築と中古で借入限度額が違います。

一般に新築のほうが限度額が大きく設定されています。

中古でも、省エネ基準などを満たす住宅であれば限度額が上がる仕組みです。

また、2026年度の税制改正で既存住宅の優遇が拡充される方向で議論されています。

税制は変わりやすい分野です

住宅ローン控除の条件・限度額は、ほぼ毎年見直されています。

本記事では具体的な金額の断定を避けています。

ご購入予定の時点でどうなるかは、国税庁のサイトまたは税務署でご確認ください。

なお、中古住宅で控除を受けるには、1982年以降に建築された住宅であることなどの要件があります。

耐震基準を満たさない物件は対象外になるため、この点は物件選びの段階で確認してください。

【エリア別】千葉で中古リノベの狙い目はどこ?

千葉エリアで中古物件を探す際の、路線ごとの特徴を整理します。

エリア・路線価格帯の傾向向いている方
市川・本八幡(総武線・都営新宿線)県内では高め都心通勤を最優先したい方
浦安・行徳(東西線)高め〜中程度大手町・日本橋方面へ通勤する方
船橋・津田沼(総武線)中程度利便性と価格のバランス重視
松戸・柏(常磐線)抑えやすい上野・北千住方面が職場の方
千葉市中心部(総武線・京葉線)抑えやすい広さ・生活環境を優先したい方

中古リノベを選ぶ最大の意義は、「新築では予算が届かないエリアに、中古なら手が届く」という点にあります。

将来の資産価値を考えるなら、次の条件を優先すると売却・賃貸の選択肢を残せます。

  • 駅から徒歩10分以内
  • 複数路線が使える
  • 管理状態の良いマンション(修繕積立金の残高・長期修繕計画)
  • 人口が減っていないエリア

価格以外も比較|新築 vs 中古リノベの総合評価

比較項目新築中古+リノベーション
総額高い2〜4割抑えられる目安
広さ同価格帯では狭め同価格帯では広め
立地の選択肢供給が限られる駅近・人気学区も狙える
間取りの自由度決まっている構造の範囲で自由に設計できる
断熱・設備の性能最新基準工事内容次第(窓・断熱の改修は要確認)
保証10年の瑕疵担保責任限定的(瑕疵保険で補完)
住宅ローン35年で組みやすい期間が短くなることがある
入居までの期間完成済みなら即入居3〜6ヶ月かかる
購入後の値下がり新築プレミアム分は下がる下落は緩やか

価格・広さ・立地・自由度では中古リノベが優位です。

性能・保証・ローンの組みやすさ・入居スピードでは新築が優位という構図になります。

【診断】あなたはどちらを選ぶべき?

新築が向いている方

  • 最新の断熱・耐震性能を重視したい
  • 早く入居したい(工事期間を待てない事情がある)
  • 10年保証など、購入後の安心を優先したい
  • 物件探しや打ち合わせに時間をかけられない
  • 住宅ローンを35年で確実に組みたい

中古+リノベが向いている方

  • 総額を抑えて、教育費・老後資金の余力を残したい
  • 駅近・人気エリアなど、立地を最優先したい
  • 同じ予算でより広い住まいがほしい
  • 間取りや内装を自分たちの暮らしに合わせたい
  • 入居まで3〜6ヶ月待てる

迷った場合は、両方のパターンで家計をシミュレーションしてみるのが確実です。

総額の差が35年の返済にどう影響するかを数字で見ると、判断しやすくなります。

FP伊藤

ご相談では、「中古リノベで浮いた1,000万円を、教育費と老後資金に回す」という設計を選ばれるご家庭が増えている印象です。
住宅にすべてをかけるのではなく、家計全体のバランスで考えるという発想ですね。
一方で、断熱性能や修繕リスクを踏まえると新築が合うご家庭もあります。
どちらが正解というより、ご家庭の優先順位を整理してから選ぶことが何より大切だと感じています。

市川市・船橋市周辺で検討されている方は、こちらもご覧ください

まとめ|新築と中古リノベ、どちらを選ぶか

この記事のポイント内容
千葉のマンション価格差新築4,931万円/中古2,368万円(差は約2,563万円)
広さの差千葉県では中古のほうが8.7㎡広い
リノベ込みの総額3,422万〜3,774万円。新築よりなお1,157万〜1,508万円安い
毎月の返済差月3万〜4万円、35年では1,300万円超の差
返済負担率中古のほうが低い(戸建てで4.8ポイント差)
中古の注意点仲介手数料・修繕積立金の値上がり・想定外の工事費・仮住まい費用
ローンと税制借入期間が短くなることがある。控除の限度額も新築と異なる
比べ方「物件+リノベ+諸費用」の総額で新築と並べる

この記事の要点

千葉・東京エリアでは、新築か中古かで1,000万円以上の差が生まれます。

その差額を「立地のグレードアップ」に使うか、「教育費・老後資金の余力」に回すか。

正解はご家庭の優先順位次第です。

まずは両方のパターンで総額を出して並べることから始めてください。

新築と中古、わが家ならどちらか比較しませんか

伊藤FPオフィスでは、新築・中古リノベの複数パターンを家計目線で比較できます。

16
FP業界での経験
5資格
CFP®・宅建士ほか
0
商品販売の手数料収入
マイホーム購入診断
税込29,800円 / オンライン対応
  • 現状の家計・収支の整理
  • 新築・中古+リノベの総コスト比較シミュレーション
  • 修繕費・維持費まで含めた長期の住居費試算
  • 教育費・老後資金との両立確認(キャッシュフロー表の作成)
  • リフォーム一体型ローンを含む資金計画の設計

物件を探し始める前のご相談が、最も効果を発揮します。

千葉県市川市を拠点に、対面・オンラインでご相談をお受けしています。

新築と中古、両方の総額を並べて比べられます

\ 金融商品の販売は行っていません /

マイホーム購入診断を申し込む

オンライン対応・千葉県市川市

よくある質問

気になる質問をタップすると、回答が開きます。

Q. 千葉で中古を買うなら、築何年くらいが狙い目ですか?

新耐震基準(1981年6月以降の建築確認)を満たすことが大前提です。そのうえで、価格の下落が落ち着く築15〜25年程度が、価格と品質のバランスを取りやすいゾーンといわれます。ただし管理状態による差が大きいため、築年数だけで判断せず、修繕履歴と積立金の状況を必ず確認しましょう。

Q. リノベーション費用の相場はどのくらいですか?

マンションのフルリノベーションで1㎡あたり15〜20万円程度が目安です。70㎡なら1,000万〜1,400万円程度になります。水回りと内装に絞った部分リフォームなら300万〜600万円程度で収まることもあります。工事範囲によって大きく変わるため、複数社から見積もりを取りましょう。

Q. 中古マンションで最も重要なチェックポイントは?

建物そのものより「管理状態」です。修繕積立金の残高・滞納の状況・長期修繕計画の有無は、将来の負担増と資産価値に直結します。「マンションは管理を買え」という言葉のとおり、管理組合の運営状況の確認を最優先にしてください。

Q. 中古は住宅ローンで不利になりませんか?

新築より担保評価が低く見られることがあり、借入可能額が想定より少なくなったり、返済期間が35年に届かないケースがあります。築年数が古いほどこの影響を受けやすくなります。物件を決める前に金融機関へ事前相談し、いくらまで何年で借りられるかを確認しておくと安心です。

Q. 「リノベ済み物件」を買うのとどちらが良いですか?

リノベ済み物件は工事の手間がなく、すぐ入居できて総額もはっきりしている点が利点です。一方、間取りや設備を自分で選べず、壁の中の配管がどこまで交換されているか分かりにくいという面もあります。工事内容の記録を見せてもらえるかどうかが、判断の分かれ目になります。

Q. 千葉と東京、どちらで探すべきか迷っています

同じ予算なら、千葉のほうが広さ・築年数の条件を良くできます。一方、都内なら通勤時間を短縮できます。「通勤時間を1日1時間短縮する価値」と「広さ・価格差の価値」を、ご家族の働き方・子育て方針に照らして比較するのがお勧めです。市川・浦安あたりは、その中間の選択肢として人気があります。

この記事の監修者

伊藤貴徳(伊藤FPオフィス代表)
伊藤 貴徳(いとう たかのり)
伊藤FPオフィス代表/CFP®・1級FP技能士・宅地建物取引士

証券会社・不動産会社・保険会社での実務を経て、FP歴16年。2023年1月に独立し、千葉県市川市で独立系FP事務所を開設。金融商品の販売を行わない中立な立場で、住宅購入・保険見直し・ライフプラン設計の相談を行っています。不動産会社での勤務経験と市川市を拠点とする地域密着の視点から、千葉・東京エリアの住まい選びのご相談を数多く担当しています。

保有資格:CFP®(CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/トータル・ライフコンサルタント(生命保険協会認定)/宅地建物取引士/証券外務員一種
対応エリア:千葉県・東京都は対面相談可、全国オンライン対応
本記事の注意事項・免責をみる
本記事に掲載した価格・面積・返済額の統計は、住宅金融支援機構「2024年度フラット35利用者調査」(調査期間2024年4月〜2025年3月)によるもので、フラット35を利用した方の平均値です。リノベーション費用および返済額の試算は一般的な水準をもとにした目安であり、物件・エリア・工事内容・金利により大きく異なります。住宅ローン控除をはじめとする税制は改正されることがあるため、適用条件は国税庁のサイトまたは税務署でご確認ください。個別のご相談については、伊藤FPオフィスまでお問い合わせください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次