年収500万円の家計管理術|手取り・生活費の目安を解説

  • URLをコピーしました!

「年収500万円あるのに、毎月ぜんぜん余裕がない」

そう感じている方は、決して少なくありません。

そしてこれは、家計管理が下手だからではありません。

実際に数字を並べてみると、そうなるのが自然な構造だと分かります。

この記事の結論
  1. 年収500万円の手取りは年390万〜402万円。家族構成で12万円変わります
  2. 毎月の手取りは約24.8万円。二人以上世帯の平均支出は月31.4万円です
  3. つまり毎月6.6万円足りないのが平均的な姿。ボーナスで埋めているのが実態です
  4. 固定費を見直せば年30万〜96万円が変わります。ここが最も効きます

この記事では、手取りの正確な金額から、現実的な配分表、そして住宅予算までを数字で整理します。

こんな方に読んでほしい記事です

  • 年収500万円前後で、毎月の家計に余裕がないと感じている
  • 手取り額と、現実的な支出の配分を知りたい
  • 何から見直せば効果が大きいのか知りたい
  • この年収で住宅を購入できるのか気になっている

✍️ この記事の監修者

伊藤FPオフィス代表 伊藤貴徳

代表・監修者

伊藤 貴徳

伊藤FPオフィス 代表

CFP®認定者 1級FP技能士 宅地建物取引士 証券外務員1種

千葉・東京エリアを拠点に、住宅購入前の家計相談・生命保険の見直し・ライフプラン設計を専門とする独立系FP。
銀行・保険会社とは利害関係のない中立な立場で、30〜40代の子育て世帯を中心に相談をお受けしています。
「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」から一緒に考えることを大切にしています。

🏢 伊藤FPオフィス(千葉県・オンライン対応) プロフィール詳細を見る →
目次

年収500万円の手取りは、家族構成で12万円変わる

まず、手取りの金額を正確に確認します。

額面500万円から、社会保険料と税金が引かれます。

年収500万円から引かれるもの(2026年・扶養家族なしの場合)
健康保険料(4.99%) 24.9万円
厚生年金保険料(9.15%) 45.8万円
雇用保険料(0.55%) 2.8万円
所得税 12.6万円
住民税 24.2万円
手取り年収 約390万円

※ 協会けんぽ(東京都)の料率・40歳未満・一般の事業を前提とした試算です。40歳以上は介護保険料が加わり、手取りはさらに8万円ほど下がります。

社会保険料だけで年73.5万円

税金と合わせると、110万円が手元に残りません。

そして手取りは、家族構成によって変わります。

世帯の構成所得税住民税手取り年収
独身(扶養家族なし)12.6万円24.2万円約390万円
夫婦のみ(配偶者を扶養)9.3万円20.9万円約396万円
夫婦+子1人(中学生以下)9.3万円20.9万円約396万円
夫婦+子2人(中学生以下)9.3万円20.9万円約396万円
夫婦+子2人(うち1人が高校生)7.4万円17.6万円約402万円

※ 2026年の税制(所得税の基礎控除62万円)で計算した目安です。各種控除の適用状況によって実際の金額は異なります。

子どもが生まれても、税金は減りません

この表を見て、気づかれたでしょうか。

「夫婦のみ」と「夫婦+子2人」の手取りが、まったく同じです。

これは間違いではありません。

16歳未満のお子さまは、扶養控除の対象外だからです。

かつては年少扶養控除がありましたが、児童手当の導入に伴って廃止されました。

お子さまへの支援は、税金ではなく児童手当という形で行われています。

扶養控除が復活するのは、お子さまが16歳になってからです。

高校生になると38万円の扶養控除が適用され、手取りが年6万円ほど増えます。

2026年の税制改正で、手取りはどれくらい増えたか

2026年から、所得税の基礎控除が58万円から62万円に引き上げられました。

「年収の壁が178万円に」というニュースで話題になった改正です。

ただし年収500万円の場合、増える手取りは年2,000円〜4,000円にとどまります。

住民税の基礎控除は据え置きのため、影響は所得税だけだからです。

この改正で家計が楽になる、という期待はしないほうがよいでしょう。

年収500万円は、どのあたりの水準か

国税庁の令和6年分の調査によると、給与所得者の平均給与は478万円でした。

過去最高の水準です。

一方、正社員に限ると平均は545万円になります。

  • 給与所得者全体の平均 478万円(前年比+3.9%)
  • 正社員(正職員)の平均 545万円
  • 男性の平均 587万円/女性の平均 333万円
  • 男性で最も人数が多いのは 年収400万〜500万円の層(493万人・16.9%)

つまり年収500万円は、全体の平均は上回るものの、正社員の平均は下回る水準です。

「平均より上なのに苦しい」という感覚には、根拠があるということです。

「余裕がない」の正体——毎月6.6万円足りない

ここが、この記事で最もお伝えしたい部分です。

手取り年収396万円を、月々とボーナスに分けて考えます。

ボーナスが年4ヶ月分ある会社の場合、こうなります。

手取り年収
396万円
毎月の手取り
24.8万円
ボーナス手取り
年99万円

そして総務省の家計調査によると、二人以上の世帯の消費支出は月31.40万円です(2025年平均)。

この2つを並べてみます。

毎月入ってくるお金
年収500万円
夫婦+子1人の手取り
24.8 万円
ボーナスは別に年99万円
VS
毎月出ていくお金
二人以上の世帯の
平均的な消費支出
31.4 万円
総務省「家計調査」2025年平均

毎月6.6万円足りません。年間では約80万円です

※ 総務省「家計調査」2025年平均の二人以上の世帯の消費支出は月31万4,001円(前年比 名目4.6%増)です。世帯人数・地域によって実際の支出は異なります。

年間80万円の不足を、ボーナス99万円で埋めている。

これが「年収500万円でも貯まらない」の正体です。

やりくりが下手なのではありません。

平均どおりに暮らすと、そうなる構造になっているのです。

FP伊藤

この数字をお見せすると、多くの方がほっとした表情をされます。
「自分の管理が悪いのだと思っていました」とおっしゃるのです。
けれども構造の問題だと分かれば、打ち手も変わります。
気合いで支出を減らすのではなく、仕組みを変えればいいのだと分かるからです。

⚠️

物価上昇のペースが、手取りの伸びを上回っています。
2025年の消費支出は前年より名目で4.6%増えました。同じ暮らしをしているつもりでも、支出は毎年増えています。「去年と同じ」では、少しずつ苦しくなっていきます。

手取り24.8万円の、現実的な配分表

では、どう配分すればよいのか。

平均を目指すのではなく、わが家の配分表を作ることが出発点です。

千葉・東京にお住まいの、夫婦+お子さま1人のご家庭を想定した例です。

費目割合の目安金額(手取り24.8万円)考え方
住居費25%6.2万円最も大きく、最も見直しが効く費目です
食費16%4.0万円外食を含みます。削りすぎると続きません
水道光熱・通信10%2.5万円通信は格安プランで大きく下がります
保険4%1.0万円月2万円を超えていたら見直しの余地があります
車関係8%2.0万円駐車場・保険・税金・ガソリン・車検の積立
子ども費8%2.0万円習い事・学用品・被服。学年とともに増えます
日用品・被服・娯楽・こづかい17%4.2万円ここが生活の楽しみの部分です
先取り貯蓄12%3.0万円給料日に自動で別口座へ移します

※ 手取り月24.8万円を100%として配分した例です。住居費が6.2万円を超える地域では、他の費目で調整する必要があります。

この配分で年間にどれだけ貯まるかを計算します。

年間で貯まる金額
毎月の先取り貯蓄 3.0万円×12ヶ月 36万円
ボーナスから貯蓄(手取り99万円の半分) 50万円
児童手当(別口座に全額) 12万円
年間の貯蓄額 約98万円
手取り年収396万円に対する貯蓄率 25%
児童手当を含めた場合
児童手当を除いた貯蓄率 22%
子育て世帯の目標は15〜20%です

子育て世帯の貯蓄率の目標は、手取りの15〜20%です。

この配分なら、目標を上回ります。

ポイントはボーナスの使い方です。

平均どおりに暮らすと、ボーナスは毎月の赤字の穴埋めで消えます。

毎月の支出を手取りの範囲に収めれば、ボーナスがまるごと貯蓄に回せます。

児童手当は、家計に混ぜないでください

生活費の口座に入れてしまうと、必ず使ってしまいます。

受け取ったら自動で子ども用の口座へ移す設定にしてください。

2024年10月の制度改正で高校卒業まで支給されるようになり、全額を貯めれば約234万円になります。

国立大学の学費(約243万円)に、ほぼ届く金額です。

固定費の見直しで年30万〜96万円が変わる

配分表を作ると、「超えている費目」が見えてきます。

そこで手をつけるべきは、固定費です。

食費を削るのは苦しく、続きません。

固定費は一度見直せば、効果がずっと続きます。

固定費の見直しで期待できる削減額
車の持ち方の見直し(カーシェア等への切り替え) 月1.0万〜3.0万円
保険の見直し(重複・過剰保障の整理) 月0.5万〜1.5万円
住宅ローンの借り換え・家賃の交渉 月0.5万〜2.0万円
通信費(大手キャリアから格安プランへ) 月0.3万〜1.0万円
使っていないサブスク・アプリ課金 月0.2万〜0.5万円
合計 月2.5万〜8.0万円

年間に直すと、30万〜96万円です。

そしてこの効果は、何年も続きます。

年30万円の削減を
5年
続けると
150万円
18年なら
540万円

お子さまが0歳のときに固定費を月2.5万円下げれば、大学入学までに540万円の差が生まれます。

これは私立大学の学費が賄える金額です。

どこから手をつけるか——効果が大きい順

見直しの優先順位
1
住居費が手取りの25%を超えていないか 最優先
最も金額が大きく、見直しの効果も大きい費目です。賃貸なら更新時の交渉や住み替え、持ち家なら借り換えの検討が選択肢になります。手取り24.8万円なら6.2万円が目安です。
2
保険料が月2万円を超えていないか 効果大
子育て世帯に必要なのは、働き手に万が一のことがあったときの保障です。貯蓄型の保険を複数契約していると、保険料は簡単に月3万円を超えます。住宅を購入済みなら、団体信用生命保険との重複も確認してください。
3
車は本当に必要な頻度で使っているか 地域による
駐車場・保険・税金・車検・ガソリンで、維持費は月2万〜4万円かかります。週末しか乗らないなら、カーシェアやレンタカーのほうが安くなることがあります。ただし千葉郊外など車が必須の地域では、車両価格と保険の見直しで対応します。
4
通信費とサブスクを棚卸ししたか すぐできる
手間の割に効果が確実な項目です。格安プランへの変更は、夫婦2人で月5,000円以上下がることもあります。サブスクは半年に1回、明細を見て使っていないものを解約してください。
FP伊藤

ご相談で最も多く見つかるのが、保険の重複です。
住宅を購入すると団体信用生命保険に加入しますが、その分だけ死亡保障は減らせるはずなのに、そのままの方が多いのです。
購入してから保険を見直していない場合は、一度確認してみてください。
月1万円下がれば、35年で420万円になります。

⚠️

固定費の見直しは、1つずつ進めてください。
一度にすべてを変えようとすると、途中で挫折します。まず効果の大きい1項目から手をつけて、1ヶ月後に効果を確認する。この進め方のほうが、結果的に多くの項目を見直せます。

年収500万円で家を買うなら——金利上昇後の適正額

「この年収で家を買えるのか」は、多くの方が気にされる点です。

結論から言うと、買えます。

ただし金額の目安は、数年前とは変わっています。

金利が上がり、借りられる額が減りました

2026年8月時点で、主要銀行の変動金利は年1.0%を超えています。

2024年頃は0.4%前後でしたから、大きな変化です。

毎月9万円を返済する場合、借りられる額(35年)
2024年頃(変動0.4%)
3,527万円
2026年8月(変動1.025%)
3,175万円

同じ返済額でも、352万円少なくなりました

※ 2026年8月時点の主要都市銀行の変動金利(中央値1.025%)を用いた試算です。適用される金利は金融機関・審査結果によって異なります。

さらに、変動金利は今後も上がる可能性があります。

だからこそ、今の金利で借りられる上限まで借りるのは危険です。

借入額別に、住居費の重さを判定する

住宅ローンの返済だけでなく、固定資産税・火災保険・修繕積立を含めた「住居費」で見ます。

維持費は月2.5万円と想定しました。

年収500万円・夫婦+子1人(手取り年396万円)の場合
借入2,000万円 手取りの25%
返済月5.67万円+維持費2.5万円=住居費 月8.17万円。手取りの25%です。金利が3%に上がっても月10.20万円(31%)で持ちこたえられます。
借入2,500万円 手取りの29%
返済月7.09万円+維持費2.5万円=住居費 月9.59万円。手取りの29%です。教育費が本格化する前なら対応できますが、余裕は多くありません。
借入3,000万円 手取りの33%
返済月8.50万円+維持費2.5万円=住居費 月11.00万円。手取りの33%になります。金利が3%に上がると月14.05万円(43%)となり、教育費との両立が難しくなります。

※ 金利1.025%・35年・元利均等返済で試算しています。維持費は固定資産税・火災地震保険・修繕積立の合計を月2.5万円と想定しました。

片働きで年収500万円の場合、無理なく買えるのは借入2,000万〜2,500万円というのが試算の答えです。

金融機関の審査には通っても、3,000万円は家計にとって重い金額になります。

⚠️

「借りられる額」と「無理なく返せる額」は違います。
金融機関は額面年収に対する返済負担率で審査します。けれども実際に払うのは手取りからで、しかも維持費が上乗せされます。この2つのずれが、購入後に苦しくなる最大の原因です。

共働きなら、選択肢は広がります

世帯年収が上がれば、当然ながら余裕が生まれます。

夫500万円+妻200万円(パート)の場合、世帯の手取りは約560万円です。

借入額住居費(月)世帯手取り560万円に対して片働きに戻ったら
3,000万円11.00万円24%33%
3,500万円12.42万円27%38%
4,000万円13.84万円30%

注目していただきたいのが、右端の列です。

育休や時短勤務で配偶者の収入がなくなると、住居費の重さは一気に跳ね上がります。

共働きを前提に借りるなら、片働きに戻る期間があることも織り込んでください。

FP伊藤

共働きの世帯年収で審査を通し、その上限まで借りる方がいらっしゃいます。
けれども第二子の産休・育休が入ると、収入は一時的に下がります。
その期間を乗り切れるかどうかを、借りる前に確認しておきたいところです。
目安として、片働きに戻っても住居費が手取りの30%以内に収まる金額が安心です。

人生全体のお金の流れを整理する方法は、こちらでまとめています。

まとめ|構造が分かれば、打ち手も見えてきます

この記事の要点
1 年収500万円の手取りは年390万〜402万円。16歳未満の子は扶養控除の対象外
2 毎月の手取り24.8万円に対し、二人以上世帯の平均支出は月31.4万円
3 毎月6.6万円の不足をボーナスで埋めているのが平均的な姿。構造の問題である
4 配分表を作り、毎月の支出を手取りに収めればボーナスがまるごと貯蓄に回る
5 固定費の見直しで年30万〜96万円。18年続ければ540万〜1,728万円の差になる
6 片働きで無理なく買えるのは借入2,000万〜2,500万円(金利1.025%で試算)

年収500万円は、平均を上回る水準です。

それでも余裕を感じにくいのは、支出の水準が上がっているからです。

けれども構造が分かれば、打つ手は明確になります。

毎月の支出を手取りの範囲に収める。

固定費を1つずつ見直す。

この2つを進めるだけで、年間100万円近い貯蓄は十分に届く目標です。

わが家の配分表を、一緒に作りませんか

伊藤FPオフィスでは、ご家庭の収入と支出を整理し、見直すべき費目を金額で示しています。

そして住宅購入をお考えなら、教育費と両立できる借入額を具体的に試算します。

この記事の数字は、あくまで一般的な目安です。

お住まいの地域、家族構成、お勤め先によって、答えは変わります。

16
FP業界での経験
5資格
CFP®・宅建士ほか
0
商品販売の手数料収入
マイホーム購入診断
税込29,800円 / オンライン対応
  • 現状の家計・収支の整理と、見直すべき固定費の洗い出し
  • ご家庭に合わせた配分表の作成
  • 金利上昇を織り込んだ、無理のない住宅予算の試算
  • 教育費・老後資金との両立確認(キャッシュフロー表の作成)
  • 保険の重複チェックと保障の整理

千葉県市川市を拠点に、対面・オンラインでご相談をお受けしています。

どの費目を、いくら見直せばよいかが分かります

\ 金融商品の販売は行っていません /

マイホーム購入診断を申し込む

オンライン対応・千葉県市川市

よくある質問

気になる質問をタップすると、回答が開きます。

Q. 年収500万円で、貯蓄はいくらあれば安心ですか?

最初の目標は「生活防衛資金=生活費の6ヶ月分」です。月の支出が25万円なら150万円になります。これが確保できたら、次は目的別に積み上げます。教育費(児童手当+積立)、住宅の頭金、老後資金の順です。貯蓄率は手取りの15〜20%を目安にしてください。手取り396万円なら、年60万〜80万円が目標になります。

Q. 片働きで手取り24.8万円。どうしても余りません

まず1ヶ月だけ支出を記録して、記事の配分表と比べてみてください。多くの場合、住居費・保険・車・通信のどれかが目安を超えています。そして超えている費目は、たいてい1つか2つです。食費のような変動費を削るより、その1〜2項目を見直すほうが効果が大きく、ストレスもかかりません。住居費が手取りの30%を超えている場合は、住み替えも選択肢に入れて考えてみてください。

Q. ボーナスをあてにした家計は、危ないですか?

危険というより、変動リスクを抱えている状態です。ボーナスは業績によって減ることがあり、支給されない年もあり得ます。理想は、毎月の支出を毎月の手取りの範囲に収めて、ボーナスは貯蓄と特別支出(旅行・家電の買い替え・帰省費用など)に充てる形です。いきなりは難しいので、まずボーナスの半分を貯蓄に回すところから始めてください。

Q. 子どもが生まれたのに、手取りが増えないのはなぜですか?

16歳未満のお子さまは、扶養控除の対象外だからです。以前は年少扶養控除がありましたが、児童手当の導入に伴って廃止されました。税金ではなく、児童手当という形で支援される仕組みになっています。扶養控除が適用されるのは、お子さまが16歳になってからです。高校生になると38万円の扶養控除が適用され、手取りが年6万円ほど増えます。

Q. 2026年の税制改正で、手取りは増えましたか?

年収500万円の場合、増えたのは年2,000円〜4,000円程度です。所得税の基礎控除が58万円から62万円に引き上げられましたが、住民税の基礎控除は据え置きのため、効果は所得税だけにとどまります。「年収の壁が178万円に」というニュースで大きく報じられましたが、恩恵が大きいのは主にパート・アルバイトなど収入が少ない層です。

Q. 年収500万円で3,000万円の住宅ローンは無謀ですか?

無謀とは言えませんが、余裕は多くありません。借入3,000万円だと返済が月8.50万円、固定資産税や修繕積立を含めた住居費は月11.00万円になります。これは手取り年収396万円の33%にあたります。さらに金利が3%まで上がると住居費は月14.05万円(43%)となり、教育費との両立が難しくなります。片働きなら2,000万〜2,500万円、共働きが続くなら3,000万円という考え方が現実的です。

Q. 新NISAは、いくらから始めるべきですか?

生活防衛資金(生活費の6ヶ月分)の確保が先です。それができていれば、月5,000円〜1万円の少額から始めて、家計に無理がないことを確認しながら増やすのが現実的です。配分表の先取り貯蓄3万円のうち、1万円を新NISAに、2万円を預貯金に、という分け方から始める方が多くいらっしゃいます。なお10年以内に使う予定のあるお金は、投資に回しすぎないようご注意ください。

この記事の監修者

伊藤貴徳(伊藤FPオフィス代表)
伊藤 貴徳(いとう たかのり)
伊藤FPオフィス代表/CFP®・1級FP技能士・宅地建物取引士

証券会社・不動産会社・保険会社での実務を経て、FP歴16年。2023年1月に独立し、千葉県市川市で独立系FP事務所を開設。金融商品の販売を行わない中立な立場で、住宅購入・保険見直し・ライフプラン設計の相談を行っています。家計のご相談では「節約が足りない」ではなく、数字の構造を一緒に確認したうえで、見直す費目を絞ってお伝えしています。

保有資格:CFP®(CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/トータル・ライフコンサルタント(生命保険協会認定)/宅地建物取引士/証券外務員一種
対応エリア:千葉県・東京都は対面相談可、全国オンライン対応
本記事の出典・注意事項をみる
【出典】
・国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
・総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年平均」
・全国健康保険協会(協会けんぽ)の保険料額表
・国税庁「所得税の税率」「令和8年分以降の基礎控除」

【注意事項】
本記事の手取り額は、協会けんぽ(東京都)の料率・40歳未満・一般の事業を前提に計算した試算です。40歳以上は介護保険料が加わるため、手取りはさらに下がります。お勤め先の健康保険組合の料率、各種控除の適用状況によって実際の金額は異なります。税額の計算では調整控除等を概算で処理しているため、実際の税額とは差が生じます。住宅ローンの試算は2026年8月時点の主要都市銀行の変動金利(中央値1.025%)を用いたもので、適用される金利は金融機関・審査結果によって異なります。変動金利は将来上昇する可能性があり、本記事の金利上昇シナリオは将来を予測するものではありません。本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の商品・サービスの購入や契約を勧めるものではありません。個別のご相談については、伊藤FPオフィスまでお問い合わせください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次