生命保険、安くて手厚いものはある?【FPが解説】

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「手厚い保障は欲しいけど、やっぱり保険料は高い?」

「高い保険料の方が良い保険なの?」

生命保険を選ぶとき、いくらくらい保険料を払ったら良いのか迷いますよね。


できることなら、毎月の保険料は安ければ安いほどいいな、と思われる方も多いと思います。

でも、どのプランが自分や家族に最適なのか、安い保険が本当に良いのか、と迷っている方も少なくないでしょう。

でも、生命保険のことをちょっとだけ理解することで、解決できることもあります。

本記事では、ファイナンシャルプランナー(FP)の視点から、生命保険選びのポイントや、高い保険が必ずしも良いとは限らない理由保険料と保障のバランスの重要性などを深く掘り下げていきます。

あなたに合った保険料を知ることで、正しい保険選びをしましょう!

この記事を書いた人

伊藤 貴徳
伊藤FPオフィス代表

【保有資格】

  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • CFP®︎ CERTIFIED FINANCIAL PLANNER
  • 宅地建物取引士
  • 証券外務員1種
目次

保険料はどうやって計算される?

生命保険の保険料は、年齢、性別、健康状態などの要素を基に計算されます。

たとえば、高齢者喫煙者は健康上のリスクが高いため、保険料が高く設定されます。

ただ保険会社や保険商品により保険料の計算方法は異なるため、実際に試算をして確認しましょう。

保険によっては、保険料が安くなる制度がある!

生命保険の保険料、ちょっとでも安くなると嬉しいですよね。

そこで、保険会社が提供している「保険料割引制度」についてお話しします。
この制度は、健康な人タバコを吸わない人に適用されることが多いんです。

つまり、健康でいることが、保険料を安くするカギになるんです。

割引制度の種類
割引制度にはいくつかの種類があります。主なものは、

健康体割引」と「非喫煙者割引」です。

健康体割引は、BMIや血圧などの健康指標が一定の基準を満たしている場合に適用されます。
一方、非喫煙者割引は、過去1年以上タバコを吸っていない人が対象です。

これらの割引を組み合わせると、さらに保険料が安くなることもあるんですよ

どんな保険に適用されるの?
この割引制度は、主に定期保険収入保障保険一部の医療保険に適用されます。

定期保険は、一定期間だけ保障される保険で、収入保障保険は、万が一のときに毎月一定額が支払われる保険です。

最近では、医療保険にも健康体割引がある場合が増えています。

申し込み方法と注意点

割引を受けるためには、保険加入時に健康状態の告知が必要です。
必要な書類には、健康診断の結果や医師の診断書が含まれることがあります。

ただし、注意が必要なのは、健康状態によっては割引が適用されないこともあるんです。
また、割引を受けるために保険を乗り換える場合は、無保険状態にならないように慎重に行動することが大切です。

保険会社ごとの保険料の違い 同じ保障内容でも保険料が異なる理由

保険料が異なる主な理由

保険会社で複数の保険見積もりをしてもらうと、

「あれ、同じ保険金額なのに保険料がこんなに違う…」

と、思ったことはありませんか?

保険料が保険会社によって異なるのは、主に「純保険料」と「付加保険料」の違いから来ています。
純保険料は、将来の保険金の支払いに充てられる部分で、これは保険会社によって大きな差はありません。

しかし、付加保険料つまり保険会社の運営経費には差があります。これが保険料に反映されるんです。

純保険料と付加保険料とは

純保険料は、予定死亡率や予定利率を基に計算され、保険の原価に相当します。


一方、付加保険料は、保険会社の運営経費、つまり広告費や営業職員の人件費などを含みます。
ネット系の保険会社は、営業職員を抱えないため経費を抑え、安い保険料を実現しています。

保険会社の経営方針と保険料

保険会社の経営方針やサービス体制によっても、保険料は変わります。

たとえば、多くの宣伝を行い、多くの営業職員を抱える保険会社は、その分経費がかかり、保険料が高くなる傾向があります。

逆に、経費を抑えることに注力している保険会社は、より安い保険料で同じような保障を提供できるんです。

複数の保険会社を比較検討することで、保険料の相場観を知ることもできます!

FP伊藤

同じ保険金額なのに、こんなに差があるの!?と驚くこともありますよ!

「安くて」「手厚い」保険はある?

保険の種類によっては比較的安い保険料大きな保障を持つことができるものがあります。

「安い」生命保険と「高い」生命保険の違いで代表的なものは

定期保険終身保険です。

それぞれについて、見ていきましょう。

定期保険と終身保険の違い

生命保険には大きく分けて、「定期保険」と「終身保険」があります。

定期保険

定期保険は、保険期間が決まっていて、その期間内に万が一があった場合に保険金が支払われます。
このタイプの保険は比較的安いですが、期間が終われば保障も終わります。

終身保険

終身保険は、一生涯の保障を得ることができます。保険料は積み立てとなり、保険の解約をすると返戻金があり、支払った保険料を上回ることもあります保険料は高めです。

FP伊藤

定期保険はいわゆる「掛け捨て保険」です!

どちらを選ぶべき?

安い定期保険」か「高い終身保険」か、どちらを選ぶかは、あなたのライフステージや必要とする保障額によります。

例えば、子供が独立するまでの間だけ手厚い保障が必要なら、定期保険が適しています

一方、長期的な保障や貯蓄目的で保険を考えているなら、終身保険が良いでしょう

ざっくり金額感をご紹介

ご相談者

定期保険と終身保険の違いはわかったけど、具体的にどのくらい保障に差があるの?

とお感じのあなたへ。

ざっくりですが保障内容と保険料の目安をご紹介します。

作成条件

30歳男性
保障内容:死亡保障1000万円
保険期間:10年(定期保険)/終身(終身保険)
保険料支払期間:10年(定期保険)/65歳(終身保険)

非喫煙優良体割引適用
保険料:月払い

定期保険:1,300〜1,700円くらい
(解約しても保険料は返ってこない)

終身保険:17,000〜18,000円くらい
(解約したら保険料は一定の割合で返ってくる)

「安い」保険のメリットとデメリット

「安い」定期保険には保険料を安く抑えられるメリットがある反面、デメリットが伴います。
定期保険には、保障期間が短かったり更新をすると保険料が上がります。

そのため、「安い」定期保険を選ぶ際には、保障内容と必要な保障期間が合っているかをしっかりと確認しましょう。

保険選びは一概に「安ければ良い」「高ければ良い」ではなく、自身の状況に最適な保険を選ぶことが重要です。

保険料と保障のバランスの重要性

必要な保障を得るためのポイント

必要な保障を得るためには、まず家族のこれからをイメージしてみましょう。

例えば、結婚を控えていたり子育て中の人は、死亡時の保障を重視することが多いです。
また、定年退職後の高齢者は、医療や介護に関する保障を重視する傾向があります。

上記はあくまで一例ですが、個々の生活状況やリスクを考え、必要な保障を選ぶことが大切です。

あなたの生活、あなたの大切な人々を守るために、自分にとって本当に必要な保障は何か、しっかりと考えて選びましょう。

予算に合った保険選びのポイント

保険料はいくらまで出せる?

一般的には、家計の収入に対して保険料が5%~10%程度であれば適切とされています(参考:生命保険文化センター)。

例:1ヶ月の収入が30万円ならば、5%〜10%の15,000〜30,000円くらいが適切

これはあくまで一般的な目安であり、各家庭の生活状況やライフステージにより適切な割合は変わります。

予算内で最適な保険を選ぶ方法

予算内で最適な保険を選ぶためには、必要な保障を計算し、それを満たすための最低限の保険料をまず把握することが重要です。

例えば生命保険の場合、自分に万が一の際、その後にかかる生活費、教育費、老後の生活費などを計算した上で複数社の保険を比較して選びます。

必要保障額の計算は複雑でわかりにくいです。また遺族年金などの公的保障を受け取る事ができるならそれも考慮する必要があります。

わかりにくければ、FPなどの専門家に相談して保障額を計算してもらいましょう。

この記事の作者へ相談

伊藤FPオフィス代表
伊藤 貴徳
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
CFP®︎ CERTIFIED FINANTIAL PLANNER

お問い合わせもお気軽にどうぞ

FPが考える「安い」生命保険でOK人とは

「安い」生命保険でOKな人

  • 必要な保障額、保障期間が決まっている
  • 保険に積み立て機能を求めない
  • 扶養家族が多い(必要保障額が大きい)
  • 保険料に予算を大きく充てられない

必要であれば、FPをはじめとした専門家のアドバイスなども聞いてみましょう。


FPや専門家が評価するポイントを参考に、自身のライフステージやライフプランに合った保険を選んでください。

FPが指摘する「安い」保険選びの注意点

FPが指摘する「安い」保険選びの注意点としては、

  • ライフステージの変化に気を付ける
    (家族が増えて必要な保障期間が増えた)
  • 満期後は保障がないことに注意
    (定期保険のような安い保険には満期がある)
  • 解約してもお金は戻らない

の3つがあります。

今は必要最低限の保障で十分でも、将来的に家族が増えたり住宅ローンが発生したりと、ライフステージに応じて必要な保障は変化します。

保険の見直しは可能ですが、年齢が上がるほど保険料も高くなるため、将来の変化をある程度予測し、それに対応できる保険を選ぶことが望ましいです。

安い保険を選ぶ際には、短期的な保険料の安さだけでなく、長期的な視点で保障内容や将来の保険料の変動などを総合的に考慮し、自分や家族にとって最適な保険を選ぶことが重要です。

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